
日本を離れて海外に移住したいけど英語は話せないと無理かな??
学生時代に勉強したから少しは話せるけど、どれくらい話せないとだめ?
移住することは決めたけど、どんな英語の勉強法がいいかな?
海外にあこがれて移住を検討してるけど英語に自信がない。
日本人は文法などばかり勉強してきたので、英語でコミュニケーションを取るは苦手ですよね。
でも大丈夫です。英語がペラペラに話せなくても海外に住むことはできます。
もちろんノマド生活を楽しむ、現地で仕事をする、語学学習のために行くなど目的によって必要英語のレベルはありますが、いま話せない状態でも目的によっては大丈夫です。
今回はどれくらい必要か?感覚的に掴んでもらえるように解説します。
海外移住に英語は必要?【なくても行ける・でもある方が困らない】

実はそんなに英語スキルは必要ない?!
「英語が話せないと海外移住はできない」と思ってませんか?実は日常的に使う英単語は3,000語ほど。
食事や買い物・公共の場で使う英語は限られています。
日本の中学高校までの英語学習で学ぶ単語は、およそ2000~3000語です。学生時代に勉強を頑張っていた人なら、そこまで苦労することはありません。
英語が苦手な人でも決まったフレーズさえ覚えていれば日常生活を送るだけならあまり困ることはないのです。
事務手続きや大きいお金のやり取りをする時は?
「それでも、ビザや住む場所の手続き等には英語が必要なんじゃないの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
ですが、そのような大きいお金のやり取りをする機会はそうそうない上に、日系の専門業者や通訳の方を雇うなど金銭面で解決できてしまう問題です。
移住先として日本人に人気のある国であれば、ビザの手続きから移住後のサポートまで対応してくれるエージェントやコンサルタントも数多くあります。
英語を使う機会は事務手続きや住む場所を決める時くらいしかないという方であれば、専門知識や語学に堪能な業者に丸々お願いするのもひとつの手です。
海外就職ならもちろん英語が話せたほうがいい
アーリーリタイヤやPC一つで仕事のできるプログラマーや動画編集者などのごとで日本にいるクライアントを相手にする場合だと仕事での英語は必要ありまん。
しかし、現地企業に就職する場合は要英語の条件が付くことが多いです。ただ日系企業で働く場合は、日本企業相手やコールセンターなどは日本人客が相手となるので必要ない場合もあります。
また、事務職ではなく現地のカフェやショップなどで働く場合は接客なので、日常会話程度の英語を話せる方がいいです。
ただ、決して高いレベルではありません。(英語が母国語でない国に限定ですが)
なぜなら、第2外国語が英語の国の場合、たとえば東南アジアの国などはお客さんも英語が母国語でないため、難しい英語は使ってこないからです。
語学力を証明しないと移住できない国も!
ここまで「英語力がなくても海外移住は可能」と説明してきましたが実は国によってはある程度の英語スキルを証明できないと、移住の許可が降りない国もあります。
【英語スキルの証明が必要な国】
・アメリカ
・イギリス
・カナダ
・オーストラリア
・ニュージーランド…etc
移住先として日本人に人気の国の多くは留学・就職・海外移住を希望した際「IELTS」等の向こうが指定する英語テストで、一定の基準をクリアしていることが義務付けられています。
また「その国の人と交流をしたり、友達や恋人を作りたい」「現地で仕事をしてみたい」と思っているのであればやはり必要最低限以上の英語スキルは必須となります。
IELTSについて
日本で英語の資格試験と言えば、身近なものは英検(日本英語検定協会主催の実用英語技能検定)でしょう。子供の頃からよく耳にする検定資格のひとつかと思います。
けれども英検は日本独自の検定のため、海外では通用しません。
就職や転職で求められる検定ではTOEIC(Test Of English International Communication:国際コミュニケーション英語能力テスト)が有名です。TOEICは米国にある非営利テスト開発機関であるETSによって開発・制作されていて、日本では(一財)国際ビジネスコミュニケーション協会が実施・運営を行っています。
検定名に「国際」と入っていますが、実はTOEICの受験者が多い国のワンツーが日本と韓国で、この2国の受験者数だけでTOEIC全受験者数の65%を占めます。他の国ではあまり知られていないのが実情です。
海外移住などで求められる語学試験はIELTS(International English Language Testing System:アイエルツ)です。IELTSはイギリスで開発され、現在日本国内では日本英語検定協会が運営しています。
IELTSには、「アカデミック・モジュール」と「ジェネラル・トレーニング・モジュール」の2種類のテストがあり、移住申請に必要とされているのは「ジェネラル・トレーニング・モジュール」の方です。
海外移住に必要な英語力を示す「IELTS」のスコアはどれくらい必要?
ビザを取るために英語力の証明が必要になるのですが、目安のスコアがあります。
ただし職種によって違いがあったりしますので、詳しくはエージェントや国によっては移民局のホームページで確認することができます。
移住したい国と職種によって変わるので事前に確認することをオススメします。
さて、そのオーストラリアではIELTSのスコアですが、IT系のプログラマであれば「5」以上のスコアが必要になってきたり、医療系の仕事、看護師になると「7」が必要になってきます。
またニュージーランドの永住権を取得したいのであれば「6.5」は必要になります。
どれくらい英語が話せればいいの?

では、どのくらい英語ができたらいいの?という疑問ですが残念ながらこちらは「その人による」という答えになってしまいます。
一見、適当な返事のように感じられますが、それくらいその人が自身が望むライフスタイル・働き方によって必要な英語力は変わってくるのです。
まだ移住先での過ごし方や理想とする生活が決まってない…というひとは今一度ここで自分の希望する生き方を考えてください。
もし途中で「やっぱり違ったな」となっても、その時変えれば良いのです。まずは計画を立て、それに向けたスケジュールを作成することが大切です。
何のための移住するか明確にし必要な英語力を確認する
人によって海外移住に必要な英語力は変わりますが、大きな目安として「現地でビジネスをしたい」「日本を脱出して海外に住んでみたい」「日本で働いたが肌に合わず、海外の自由な風土のもと働いてみたい」を例にどれくらい話せればいいか?考えてみましょう。
ビジネスのために海外移住するのに必要な英語力
わかりやすく日本人に馴染みの「TOEIC」のスコアで考えてみます。
海外でビジネスをする時に最低限必要な英語力は「700点〜795点」と言われています。これは日常業務(社内の通達や案内、業務のドキュメント)を英語でやり取りできるレベルと考えてください。
※日常会話ではありません。仕事で使う表現が必要になってきます。
海外移住してみたい
時間厳守、同調圧力。住みにくい日本を脱出して海外に移住してみたい。
そういう場合は中学生レベルの英語でも問題ありません。
なぜなら日常生活では英単語でカタコトで話せれば大丈夫です。
正直、海外移住してのんびり暮らしたいという方なら、日常生活で英語を話す機会もそう多くはないと思います。
であれば話せない状態で海外に行っても問題ないです。
(家を借りたり、なにかしら契約が必要なことがあればエージェントなどを利用してください!)
実際に英語力ゼロで海外に渡ってる人もいてるので大丈夫です。
現地企業で働いてみたい
ビジネスならTOEICで700点台のスコアが必要と書きましたが、必要でない場合もあります。
「英語力不要」の仕事も海外にはあるからです。現地企業でも日本のクライアントを相手にしている場合や、日系企業の現地法人の場合は英語力不要の求人もあります。
その場合は英語力は問われませんので大丈夫です。
ただ、現地に住むので中学生レベルの英語力は必要になってきます。
とりあえず英語ができないけど海外移住が気になるなら、期限や目標を設定してみる
海外移住に興味があるからこの記事を読んでいるのだと思います。
ぜひ海外移住に向けて行動に移してほしいのですが、ざっくりでいいので期限や目標を立ててみましょう。
ここで計画する期限・目標ですが、最初は「来年までに海外移住をする!」というような大きい目標でなくていいのです。
例えば
「次のIELTSやTOEIC試験日までに参考書を一冊終える」
「SNSで同じ目的で海外移住を目指している人を○人フォローする」
というな目標でもOKです。
「ベビーステップ」と呼ばれるテクニックの一つで、まずは小さなことから一歩ずつ進めていき、いつの間にか習慣化していくというやり方です。
ぼんやりと「いつか海外移住してみたいな…」「仕事が落ち着いたら英語の勉強を始めよう」と思っているだけでは、ぜったいに始めない可能性が高いです。
大切なのは「自分で情報を集め、考えること」
あなたにとって、海外移住をする理由とは何ですか?
「自分の視野を広げたい・新しい出会いや仕事が欲しい」という理由であれば「英語は必要最低限できれば大丈夫」では目標は達成できません。
まず重要なのは「自分のやりたいことを明確にする・そのために必要な情報を集める」ことです。
海外移住を決意した時、一番やってはいけないのは「移住をしている他の人がみんながそうしてるから」と安易にやりたいことや、勉強方法を決めてしまうことです。
自分の最終目標は「IELTS等の英語テストで高得点を取れることなのか」
「現地で友達を作れるくらい/仕事が取れるくらい英会話ができるようになる」
ことなのか。
目標を明確に定めてください。
「いつから移住を始めるor始めたいのか」
「何才までには移住すると決めるのか…。」
自身の移住と英語学習の目的とゴールを決め、そのために必要な準備と学習計画を逆算して考えていきましょう。
移住はしたいけど、どう勉強始めればいいか分からない人の勉強法

「移住はしたいと思っているけど、英語の勉強は何から始めたらいいのか
分からない…」というひとは。
まずはリスニング・スピーキングを中心とした勉強に注視してみましょう。
【海外移住のための勉強法1】実践で話して足りないスキルを知る!
最初にオススメしたいのは「実際に英会話を始めてみること」です。
最近はオンラインレッスンや、目指したいレベルに合わせて向こうがコースを決めてくれる英会話サービスも出ているので、自分にあったレッスンを見つけてみましょう。
「いきなり英会話から始めるのはハードルが高くない?」と思われるかもしれませんが、一歩、海外に出てしまえば、そのハードルをバンバン越えていかなくてはなりません。
まずは自分がどれくらい英語が話せるのか、ではなく「自分がどれくらい英語が話せないのか」を知りましょう。
自分のできないことが分かれば、その克服に向けた勉強スケジュールも作りやすくなります。
【海外移住のための勉強法2】英語資格試験を受けてみよう
この記事の冒頭で、TOEICは海外では通用しない、という話をしましたが、国内では知名度が高く受験者が多いため参考書などもたくさん出ています。
まずはこうした資格試験を受けてみて、自分の現在のレベルを知る、ということも勉強を始める前準備としては有効です。
TOEICは英検と違って合否ではなく点数制なので、自分の今の立ち位置、目指すべき場所までの距離、などが見えやすいのではないでしょうか。
もちろん、TOEICに限らず、TOEFLやIELTSでもいいと思います。
英語の資格はたくさんあります。他の記事にまとめていますので、その中から選んで受験してい見てください。
自分のレベルを知り、具体的な目標を定めることで、英語学習は進めやすくなることでしょう。
【海外移住のための勉強法3】スキマ時間も英語漬けにする(アプリ・言語設定の変更)
日常でもなるべく長い時間、英語に触れられる環境にしましょう。
スマホに触る時、SNSやソーシャルゲーム等に費やしていた時間を少し減らし、英語学習のアプリを始めてください。
無料・無課金で十分勉強できるものや、ゲーム感覚でサクサクプレイできるアプリもあるので、興味のある方はアプリストアの「語学」ジャンルランキング上位を覗いてみてください。
単語やを登録できるアプリもあるので、英会話で分からなかった単語や次のレッスンで使いたいイディオムを登録するのもオススメです。
また操作に慣れているPCやスマホであれば、言語設定を英語に変えてしまうのもありです。
SiriやGoogleアシスタントに英語で話しかけて使えば発音やリスニングの勉強にもなります。
英語に対する漠然とした苦手意識を減らすという意味でも手軽にできる言語設定はオススメです。
【海外移住のための勉強法4】AI英語学習教材の活用
何を勉強していいかわからない、どんな風に進めたらいいか考えるのも大変、という場合は、AI英語教材アプリを試してみるのもいいかもしれません。
例えばabceedというアプリでは、最初に診断テストを受けると現在のレベルを予測し、そのレベルに合った問題を日々出してくれます。出された問題に取り組むだけで、英語レベルがアップします。
学習時間を自動的に計測してグラフ化してくれるので、どのくらい頑張ったかわかります。目標達成率が可視化されるので、モチベーションの維持にも一役かってくれるのではないでしょうか。
アプリをダウンロードしてから3日間は無料で使用できるので、レベルチェックだけでもしてみてはいかがでしょうか。
【補足】その後無料で学習を続けることもできますが、その場合AI機能は限定的です。ダウンロードできる音声データが130タイトル以上あるので、それらでリスニングを鍛えるツールとして使うといいかもしれません。
【海外移住のための勉強法5】海外ドラマ・映画を字幕で鑑賞してみる
英会話や日常の英語学習に慣れてきたら、今度は好きな海外ドラマや映画を吹き替えではなく、字幕で観てみましょう。
最初の1回目は日本語字幕・英語音声でストーリや展開をある程度把握します。
2回目以降は英語字幕・英語音声で自分が分からないセンテンスや単語を確かめながら視聴してみましょう。
これを30分~2時間ほどの映像を見ながらやるのは大変なので、2回目の視聴は自分の好きなシーンや分かりやすい会話のシーンなどに区切ると楽ですよ。
そうして学んだ言い回しやイディオムを、また英会話レッスンで実際に使ってみたり、アプリに登録して復習してみましょう。
インプット→アウトプットを繰り返して英語力アップを目指す。
○日常のスキマ時間はアプリで勉強
↓
○金曜の夜や土日はじっくり字幕で映画・ドラマ鑑賞
↓
○定期的に英会話レッスンでアウトプット
このインプットとアウトプットを繰り返す勉強を真剣に続けていくと
「自分はスピーキングが苦手だけど、リスニングは得意だな」
「会話によく出てくる、知らない単語がまだまだ多いから単語帳が
あるといいかも」と様々な発見や気づきが出てきます。
そこで見つけた得意分野をさらに伸ばす、または苦手分野を
埋めていくための方法を探すと、またここで紹介したものとは
別の勉強方法が見つかります。
そうして自分にあった勉強と方向性を少しづつ探っていきましょう。
まとめ
海外移住を実現させるには、どのような理想や目標があるのか目標を決めて、最短距離でゴールに向かうため知識や勉強方法・移住する手段を、取捨選択することが大切です。
また最終的に移住を延期・断念することがあっても、それまでに学んだ知識や英語スキルは無駄にはなりません。
将来の選択肢を一つでも増やす、という意味でもまずは英語学習から始めてみてはいかがでしょうか。